他人なら許せたり見過ごせたりすることも、身内だと許せないことってありますよね?
そして逆に、他人なら許せなくて縁を切ってしまうようなことでも、身内だと許せてしまうこともあります。
それは、理屈を超えたところでの「血のつながりが為せるわざ」です。
とくに自分の両親に対しては、ほかの人間とは築けない絆や愛情がある反面、確執や怒りが生じることもあります。
それがときに親子間ならではの問題につながってしまいます。
このページで分かること
- 過去(子どもの頃)のできごとからくる問題
- 親ばなれ・子ばなれに関する問題
- 結婚後の親との距離感における問題
過去(子どもの頃)のできごとからくる問題
親との関係がうまくいかないと感じるとき、その原因が今現在の自分ではなく、過去(子どもの頃)の経験や感情(トラウマ)にある場合も少なくありません。
とくに子どもの頃親からの愛情を十分に与えてもらえなかったり、体罰などで虐待されていたという経験があると、おとなになってからも親と良好な関係が築けないことがあります。
それを解決するには、原因となった子どもの頃の出来事や感情に目を向けて、トラウマを手放す必要があります。
子どもの頃の自分を癒して、そのことを乗り越えたというイメージをもってください。
自分自身でイメージするのが難しい場合は、インナーチャイルドの癒しやカウンセリングを行っている専門家に相談すると良いでしょう。
占いのアドバイスで改善したケース
その女性は、子どもの頃から家族の中(父、母、妹、弟)でいまひとつ浮いた存在で、とくにお母様とは全くうまくいっていなかったそうです。
そして短大を卒業後、地元を離れ就職しそれ以来10年近く実家とは疎遠になっているとのことでした。
そして、結婚を前提にお付き合いしている彼氏がいて両親に紹介したいけど、お母様の反応が怖くて連絡ができない、どうしたらいいでしょうか?というご相談でした。
この女性を鑑定したところ、下記のような子どもの頃の思いがありました。
- 兄弟の中で自分だけが母親に可愛がられていないと感じていた
- 母親に理不尽なことで怒られた経験がたくさんある
- お母さんは自分のことが好きじゃないと感じていた
子育て中のお母様は、ご自身と女性の欠点が似ているところが癇に触って感情的になったり知らず知らずのうちに他の兄弟と差をつけてしまっていました。
女性が第一子だったこともあり、下の兄弟たちを優先することも多かったようです。
そういうことの積み重ねから、お母様と女性の歯車が狂い始めその結果家族の中で何となく居場所が無くなっていったようです。
それをお伝えした上で、過去のお母様の気持ちや状況をお話して女性の心の中に落とし込んでいきました。
- 当時はお母様も若くて未熟だった
- 親子関係という絶対的な絆があるからこそ、自分の感情をぶつけてしまっていた
- お母様なりの愛情は昔も今もある(女性に具体的なエピソードを思い出してもらいました。)
そして「昔のことは一旦横に置いてこれからのお母様との関係を良いものにしていきましょう。まずは連絡してみてください。喜んでもらえるはずです。」とアドバイスしました。
その結果、ちょっとしたお菓子を何のメッセージもつけずに送ったところすぐにご両親から電話があったそうです。
そこから少しずつご両親との交流をするようになり、彼氏を紹介して結婚しました。
この女性は「今も母親とは仲が良いとまではいきませんが、コミュニケーションは取れています。今思い返しても、子どもの頃に母親から受けた心の傷はとても大きかったと感じます。
だけどおとなになった今は、当時の母親の状況や気持ちは昔よりは理解できます。そして、やっぱり両親や兄弟とは縁は切れないですね。これが血のつながりなんだなぁと思っています。」おっしゃっています。
親ばなれ・子ばなれに関する問題
おとなになってからも、親ばなれ・子ばなれについて悩むケースも多いです。
親が子ばなれできないケース
- 行動を逐一チェックして干渉してくる
- 帰宅時間遅いと親の機嫌が悪くなる
- 一人暮らしをしたいけどさせてくれない
- いないときに勝手に部屋に入る
- 恋愛に首を突っ込んでくる
子ばなれしてもらうには、自分を信用してほしいということを伝えて過干渉を止めてもらうための新たなルールを提案しましょう。
それでも変わらない場合は、家を出るなど物理的な距離をおいてください。
自分が親ばなれできないケース
- 仕事が見つからなくて親に養ってもらっている
- 自立してひとり暮らししたいけど踏ん切りがつかない
親ばなれするには、自分が親ばなれできない原因を知ってそれを取り除いていく必要があります。
自分自身で考えることも大切ですが、身内や周りの客観的な意見も聞いてみましょう。
占いやカウンセリングを利用するのも手段のひとつです。
自分自身の気持ちを整理して、できることからやっていきましょう。
また、親子で共依存のような状況になってしまっている場合もあります。
健全な関係に戻すためには、ひとり暮らしをするなど距離を置くことをお勧めいたします。依存とは、悪いと思っていても止められない状態のことを指します。
親子仲が良いのは、けして悪いことではなく「依存」でもありません。
親ばなれや子ばなれができていないなど、親子関係に違和感を感じるのが「依存」です。
占いのアドバイスで改善したケース
一人っ子で裕福な親に可愛がられて育ったその女性は、短大を卒業してから就職しました。
ただ、職場に馴染めずに退職しそのまま昔でいうところの「家事手伝い」のような立場になりました。
仕事を探さなきゃと思いつつも、ご両親に「無理に働かずに家に居たらいいよ。」と言われ、8年の時間が過ぎてしまったそうです。
さすがに「このままではいけない」と思っているけど、親が反対していてそれを振り切るほどの気力も沸かずもやもやしているというご相談でした。
親子関係を鑑定すると、ご両親は娘が自分達から離れていってしまうことを恐れているようでした。
女性も、今のままではダメと分かっていつつも、ついつい楽なほうに流されてしまっていました。
なので、自分自身が本当に変わる気持ちがなければ何年経っても状況は変わらないことを改めて認識してもらった上で「まずは、アルバイトで良いので仕事をしましょう。仕事が決まってからご両親に事後報告する形を取ってください。
そしてその後は、ご自身の考えや状況に合わせて正規雇用の仕事を見つけたり一人暮らしをするなどしていくと良いですね。」とアドバイスしました。
その結果、女性は短期のアルバイトを始め少しずつ社会復帰を果たしました。
そして、彼氏ができて結婚し実家を出ました。
両親は、アルバイトにも良い顔はしなかったそうですが、働きだしたらそれなりに理解を示して協力してくれるようになったそうです。
この女性は「親も甘かったけど、8年間もニートしてしまったのは私自身も甘かったからですね。ただ、その状態が楽だったかと言うと本当はそうではありませんでした。
いつも心のどこかでこのままじゃいけないという思いをずっと抱えてたので辛かったです。アルバイトを始めてからは、一気に考え方が変わって目が覚めました。
そして行動も変わっていきました。一人っ子なのでこの先親との縁は切れることはないですが、自分の人生と親との付き合いはバランスを取ながらやっていこうと思っています。」とおっしゃっています。
結婚後の親との距離感における問題
結婚後に生じる親との問題は色々あります。
- 望まない同居を求められている
- 親の介護問題を抱えている
- 自分の配偶者と親との折り合いが悪い
- 子育てに干渉してくる など
ご自身が結婚した後に生じた親との問題。
解決の際に一番大切なことは、結婚後の自分の家族(配偶者、子ども)との生活や事情を優先して考えることです。(災害や事故などの緊急時は除きます。)
それぞれのご家庭の状況に合わせて考えていく必要はありますが、結婚後の自分の家族を犠牲にしてしまうと生活が破綻します。
なので、親やご実家の問題は家族で話し合いをした上で、親や兄弟と話をするようにしてください。
親と自分ではなく、親世帯・自分の世帯・兄弟の世帯という単位での話し合いというスタンスが大切です。
占いのアドバイスで改善したケース
三人姉妹の末っ子に生まれた地方在住の女性。
お母様は、とてもわがままで子どもの頃から振り回されてきました。
それはお姉様達も同じで、ふたりとも高校を卒業すると早々に家を出て上京したそうです。
出遅れる形になった女性は、地元の会社に就職し20代半ばで結婚し家を出ました。
本当はそれを機にお母様と距離を置きたかったそうですが、連絡を無視すると家に来たり 旦那さんにも文句を言ったりと、何をしでかすか分からないところがあったので諦めて言いなりになっていました。
そんな感じで年月が経ち、娘さんが反抗期を迎え自分に辛くあたるようになってきたそうです。
ことあるごとに「ママはおばあちゃんが大切だもんね。」と言われ、このままではいけないと思ってのご相談でした。
ご家族を鑑定すると、お父様やお姉様たちはお母様に対して諦めモード。
女性の旦那さんもお母様に対して諦めモードで、娘に対しては強く言えないという状態でした。
女性のお気持ちは「こんなに頑張っているのに、どうしてこうなっちゃったんだろう?」という感じで疲れていました。
お母様を鑑定してみると、たしかに家族に対してはわがままで強く出てくるけれど、いわゆる内弁慶で、世間体を気にするような一面もあるように感じました。
なので「お母様には娘さんの状況を伝えてください。そして学校に相談したら、お母さんが自分よりもおばあちゃんのことを大切にしてて寂しいと言ってたみたい。
しばらく娘さんのことに目を向けてくださいと言われてしまった。だからしばらく実家には行けないし、疲れてるから電話もできない、と言ってください。」とアドバイスしました
そして「何か言ってきたら、お母様とのやり取りは全部学校に報告することになってる、と言ってください。」ということもアドバイスしました。
それを実行したところ、たまに電話をかけてくることはあるものの、呼び出しは無くなりました。
電話が増えてきたなぁと感じたら「学校に報告する」ということを仄めかしたそうです。
この女性は「実は母が亡くなるまでこの状況が続くと思って憂鬱でした。でも、今のところ落ち着いています。
この先両親は老いてくるし先がどうなるか分からないですが、今後も私の家族に犠牲を強いるような距離感は止めようと決めています。」とおっしゃっています。
親とうまくいかない問題についてのまとめ
「親との問題と、その解決方法とは?」についてお伝えさせていただきました。
親子だからこそ分かり合える部分もあれば、またその逆もあります。
ぜひ、本記事を参考により良い親子関係を築いてくださいね。